こんにちは。
TSUYOSHI ARTMANの妻、Yukaです。
夫の絵の魅力を伝えていきたいと思い、本日からメルマガを始めてみようと思います。
夏至の今日、私たちが住んでいる場所では、雨がザーザーと降っていて少し肌寒いです。
そんな雨の中、今年から始めたお茶のお稽古に行ってきました。
日常の喧騒からちょっと離れたお茶のお稽古。
お稽古場に入った瞬間、場が整えられているのがわかります。
月1回のお茶のお稽古なのですが、毎回行くたびに静かな空間にちょっとした季節の変化を感じられます。
お稽古場に入った時に真っ先に目に入ってきた、紫陽花。
薄い青と緑と白が混じったような控えめだけど存在感がある花が、籠のような花瓶に活けられていました。
掛け軸も先月から変化していて、涼しさを感じる水色に富士山の絵がこれまた控えめに描かれていました。
お茶碗も先月と違って、平茶碗。
蒸し暑い季節に、熱いお茶を飲まなくていいようにというおもてなしの心が感じられます。
日常にはいろいろなものが溢れているけれども、ちょっと立ち止まってふと耳を澄ますといろいろなものの囁きや、人の思いやエッセンスを感じることができます。
大きな声で言いたいことを主張しなくても、事細かな説明を聞かなくても、自分の中にちょっとした間を作れば、そこにはいろいろなものがあったことに気付かされます。
TSUYOSHI ARTMANの作品の一つ "A Prayer for Subtlety" も、お茶のお稽古と同じように自分の繊細な感情の動き、微細な感覚への意識が高まり、より内面世界へと入っていけるよう祈りを込めて描かれた絵です。
"A Prayer for Subtlety" は日本語で訳すと”繊細さへの祈り”だそう。
自分の中にある繊細なものに気づく力。
内側で感じる自分だけの空間。
そういった力があったことを思い出させてくれるような絵だなと感じています。
この絵は一見無表情なように見えますが、実は穏やかな微笑みが感じられます。
私には子どものような無邪気ささえも感じられるのです。
私の娘は小さい頃から美しいものが大好きでした。
でも、私は美しいものは人生を生きていく上で不必要なものだと思って生きてきました。
だけど、そんな自分に嫌気がさして、感じる力を取り戻したい!と思った時から、増えていったのは絵を見る機会でした。毎月のように美術館に行く流れになりたくさんの美術品と触れ合う機会を持ちました。
美術館にいる時間だけは、何かを感じる時間になっていたのだなと今改めて思います。
絵はインテリアの一つ、飾るためのもの、かもしれません。
だけど私にとっては自分の中に眠る内側の何かに気づかせてくれるもの、自分を立ち止まらせてくれるものだと思っています。
本日は、太陽が一年で最も高く昇る夏至の日。
昔の私にとってはどうでもいい、意識にも上ってこない日でした。そんな私でも、感じる力が取り戻されていくほど、自然界の機微な動きを感じ取ることができるようになってきました。
雨でも、太陽のエネルギーは地上に降り注いでいます。
天体のエネルギーが私たちに及ぼす影響は大きいなと感じる日々です。
外側のものを追い求めて得るのではなく、自分の感じる力が開かれた時に、今までと違った世界が広がっていくのだと思います。
この絵を手に取ってくださった方の感じる力が開かれて、内側にある世界が広がっていくように祈りを込めて作られた作品です。
ぜひ、祈りが込められたこの作品を楽しんでいただけたらと思います。
Yuka